馬伯庸『両京十五日 1•2』長編中華冒険ミステリー
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こんにちは!6月の終わりから読んでいた両京十五日という長編冒険ミステリーをやっとのこと読み終えました。複雑な人間模様、一筋縄ではいかない心。面白かったけど、長かった〜!
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- 著者:馬伯庸
- 翻訳:齊藤 正高, 泊 功
- 出版社:早川書房 (新書サイズ)
- [両京十五日1 凶兆](https://amzn.to/3IIE77v) 576ページ
- [両京十五日2 天命](https://amzn.to/45m1OLu) 528ページ
- 読書期間:25日間
- (1巻:2025年6/30-7/14)
- 2巻:7/15-7/24)
- 楽天はこちら→ <a href="https://hb.afl.rakuten.co.jp/ichiba/109a2cda.c95dada0.109a2cdb.384daef2/?pc=https%3A%2F%2Fitem.rakuten.co.jp%2Fbook%2F17732574%2F&link_type=text&ut=eyJwYWdlIjoiaXRlbSIsInR5cGUiOiJ0ZXh0Iiwic2l6ZSI6IjI0MHgyNDAiLCJuYW0iOjEsIm5hbXAiOiJyaWdodCIsImNvbSI6MSwiY29tcCI6ImRvd24iLCJwcmljZSI6MCwiYm9yIjoxLCJjb2wiOjEsImJidG4iOjEsInByb2QiOjAsImFtcCI6ZmFsc2V9" rel="nofollow sponsored noopener" style="word-wrap:break-word;" target="_blank">1 凶兆</a>・<a href="https://hb.afl.rakuten.co.jp/ichiba/109a2cda.c95dada0.109a2cdb.384daef2/?pc=https%3A%2F%2Fitem.rakuten.co.jp%2Fbook%2F17756281%2F&link_type=text&ut=eyJwYWdlIjoiaXRlbSIsInR5cGUiOiJ0ZXh0Iiwic2l6ZSI6IjI0MHgyNDAiLCJuYW0iOjEsIm5hbXAiOiJyaWdodCIsImNvbSI6MSwiY29tcCI6ImRvd24iLCJwcmljZSI6MSwiYm9yIjoxLCJjb2wiOjEsImJidG4iOjEsInByb2QiOjAsImFtcCI6ZmFsc2V9" rel="nofollow sponsored noopener" style="word-wrap:break-word;" target="_blank">2 天命</a>
2冊合わせて1000ページを超える上に、1ページが上下の2段に分かれる超ボリューム。
そして中華もの特有の人物名や土地名が覚えられない読みにくさ。それでも、次々に起こる事件のおかげで飽きる事なく夢中で読み終えました。
読み応え抜群の本作を読み進めるにあたり、始めは下のポストをお供に読んでました。
<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">「両京十五日」補足。無料パンフの人物相関図はわかりやすいが、病仏敵や朱卜花はイメージと違うなあ。 <a href="https://t.co/ShvX9zJtuC">pic.twitter.com/ShvX9zJtuC</a></p>— 外導夢 (@gidom214) <a href="https://twitter.com/gidom214/status/1882959970553196700?ref_src=twsrc%5Etfw">January 25, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>
さてさて、読み終わった興奮が冷める前にと、キーボードをポチポチと打ち感想を書いています。まず、思ったことは「人間の心は複雑で難儀だな〜」でした。
## 両京十五日1 あらすじ
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<blockquote>1425年、明の皇太子・朱瞻基は遷都を図る皇帝に命じられ、首都の北京から南京へと遣わされる。だが、長江を下り南京へと到着したその時、朱瞻基の船は爆破され、彼の命が狙われていることが判明する。朝廷に恨みを持つ、反逆者の仕業なのか? さらに皇帝が危篤との報が届き朱瞻基は窮地で出会った、切れ者の捕吏・呉定縁、才気に満ちた下級役人・于謙、秘密を抱えた女医・蘇荊渓らと南京脱出と北京帰還を目指す。敵が事を決するまで十五日。幾千里にも亘る決死行が、今始まる。</blockquote>
船の上で逃げた<ruby>蟋蟀<rt>こおろぎ</rt></ruby>を探していた皇太子の<ruby>朱<rt>しゅ</rt></ruby><ruby>瞻基<rt>せんき</rt></ruby>は、運良く命を取り留める。それを偶然にも見ていた<ruby>呉<rt>ご</rt></ruby><ruby>定縁<rt>ていえん</rt></ruby>は、船の上で不審な動きをしていた爆破犯だとして、朱瞻基を捉えます。
親の<span class="dot">すねかじり</span>で、だらしない呉定縁は、周りから「ひごさお」と陰口を叩かれていた。
皇太子暗殺という大きな陰謀に図らずも巻き込まれた呉定縁は、皇太子の朱瞻基が北京へ戻る命がけの旅へついていくことになる。なんとドラマチックな展開!なんですが、話の序盤の呉定縁は<span class="dot">のんべえ</span>でだらしないので、ヒーローらしくない。
酒浸りでだらしのない呉定縁、隠しているが実はかなりの切れ者。
真面目で堅物な<ruby>于謙<rt>うけん</rt></ruby>、復讐にもえる女医の<ruby>蘇荊渓<rt>そけいけい</rt></ruby>も加わって、奇妙な4人旅が始まります。
成り行きで集まった4人組。裏切りものや暗殺者に追われ、無事にたどり着けるのか!?
## 両京十五日2 あらすじ
<div class="separator" style="clear: both;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5oUJy4fR4CNBzalGU-GeI2dVm0asqvtmVPH5V-AeIdZzaVLcZK46Lukia8UBipkAaeUhZx7AplGAxjLYz_OJ1yG6fwmW8t49ZsYf-EU2cIhMfwCiIFCJJN7Sx5d7TsxgAh7_NO-Je90y3B1ZBHS9CzUXTNnmehdp6EBePpU8nY730kbfnnfW_k7mMtsbI/s862/BeautyPlus_20250725074934413_save.jpg" style="display: block; padding: 1em 0; text-align: center; "><img alt="" border="0" data-original-height="485" data-original-width="862" loading="lazy" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5oUJy4fR4CNBzalGU-GeI2dVm0asqvtmVPH5V-AeIdZzaVLcZK46Lukia8UBipkAaeUhZx7AplGAxjLYz_OJ1yG6fwmW8t49ZsYf-EU2cIhMfwCiIFCJJN7Sx5d7TsxgAh7_NO-Je90y3B1ZBHS9CzUXTNnmehdp6EBePpU8nY730kbfnnfW_k7mMtsbI/s600-rw/BeautyPlus_20250725074934413_save.jpg" width="600"/></a></div>
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<blockquote>皇帝暗殺まで残り七日。宿敵・梁興甫との交戦によって分断された皇太子一行は、陸路と水路に分かれて北京を目指す。追手の猛攻はさらに激しくなり、次々と倒れていく仲間たち。逃亡先で皇太子は敵対している白蓮教徒の男とであい、衝撃の真実を告げられる……</blockquote>
呉定縁と離れ離れになった朱瞻基は、呉定縁を諦めて北京へ進まないと間に合わなくなるという<ruby>于謙<rt>うけん</rt></ruby>の意見を聞かずに、呉定縁救出に向かう。
2巻から面白さ、スピード感<ruby>増々<rt>ましまし</rt></ruby>の展開に。
敵だと憎く思っていた白蓮教の仏母から、出生の秘密を聞かされる呉定縁。頭痛とてんかんの原因を知ることになるが、それにより、人間関係にも変化が。
同じく白蓮教を憎く思っている朱瞻基は、白蓮教徒がどんな思いで日々を暮らしているのかを目の当たりに。
<ruby>梁興甫<rt>りょうこうほ</rt></ruby>が呉定縁につきまとう理由も明らかに。ここまで来たら、梁興甫への感情が激変します。推せる。
黒幕も出てきて、ドキドキが止まらない展開へ。黒幕が黒幕になった理由や、息子を思う気持ち...泣ける。
## 大どんでん返しが待っている
2巻で<span class="dot">めでたしめでたし</span>となって気づくのは、<u>まだページ数結構残ってるよなー</u>ということ。そこからの大どんでん返しがとんでもない。
この作品ミステリーのジャンルではないなー。と思いながら読んでましたが、一気にミステリー色が強くなります。
そして、読み終えたばかりの私。<strong>どんでん返しの衝撃が、心にぐさっと刺さりまくり中</strong>です。
長く辛く暗い日々の中、ひとつの目標のために生き抜いた人生。心の声に従って生きた彼らが、心穏やかな気分で迎えた結末なのであれば、それも一つの幸せにカタチではないかと感じました。
人間関係やいろんな<span class="dot">しがらみ</span>のせいで、<u>心のままに生きづらい</u>現代人としては、羨ましくもあります。
ここまで来たらハッピーエンドかしら?と思っていましたが、私はこの終わりでも良かったと思いました。
いろいろな環境の人たちがたくさん出てくるこの作品。
なにが「善」でなにが「悪」なのか、生きる立場が違えば、見える世界も違うものなのだと痛感しました。
民のために!と思っている<ruby>主瞻基<rt>しゅせんき</rt></ruby>ですが、旅の途中で民の苦しみや強さを実際に目の当たりにし、理想と現実に葛藤する成長ストーリーでもあります。
いやー、最後がびっくりしすぎて今年一番の衝撃でした。読む勇気を出して良かった作品です。
## 頭痛持ちの難点
視覚の中で黄色を強く感じやすく、その上、頭痛持ちの私。本の紙が<u>黄色強めのクリーム色</u>なので、読み進めるに苦労しました。
ストーリーは面白いのに、頭が痛くて読み進められない日々でした。次にポケミスを読む時は、電子書籍にします!